外壁に起こる凍害は、放置しておくと危険な現象です。しかし、「その危険性がよくわからない」という方も多いでしょう。

そこでこの記事では、凍害がどういうものなのか、その危険性について解説します。おすすめの補修方法についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

外壁に起こる「凍害」とは？

外壁に起こる凍害とは、外壁材に吸水された水分が凍結と融解を繰り返すことで外壁が劣化していく現象です。特に、水分が凍結しやすい寒冷地で多く発生します。

外壁材内部の水分が凍結して膨張すると、外壁の表面も膨張します。しかし、水分が融解すると表面も元に戻ります。これを繰り返すことで外壁の表面が劣化し、外壁材にひび割れが起きたり表面が剥がれたりするというわけです。

具体的には、以下の3種類の劣化症状が起こります。

• ・ひび割れ
• ・スケーリング
• ・ポップアウト現象

スケーリングとは、外壁の表面にあるセメントペーストが剥がれる現象のことを指します。また、ポップアウト現象とは、外壁の表面のコンクリートが剥がれ落ちる現象のことです。

このように、凍害は主に外壁の表面に劣化現象を引き起こします。

外壁に起こる凍害の危険性

外壁に凍害が起こり、劣化症状が見え始めた場合は、すぐに修繕しましょう。

なぜなら、家の内部の建築材などを守れなくなり、家全体の深刻な被害に繋がってしまうからです。

外壁は本来、雨や風から家を守るためのものです。しかしひび割れなどの劣化症状が起こると、その隙間から雨水などが入り込み、家の内部を守れなくなります。

家の内部が劣化した場合、外壁を修繕するよりも大掛かりな修繕が必要になる可能性があります。そのぶん、当然ながら費用と時間も掛かります。そのため、外壁に劣化症状が現れた段階ですぐ修繕しておくと安心です。

外壁に起こる凍害の補修方法

凍害が起きた場合、補修方法としては以下の2種類あります。

• ・パテ補修
• ・張り替え工事

劣化症状の範囲が小さく割れも小さいのであればパテ補修を、劣化症状の範囲が広く割れが大きいのであれば張り替え工事がおすすめです。

それでは、詳しい内容についても解説します。

パテ補修

パテ補修は、割れた部分に補修剤を流し込んで補修する方法です。補修箇所の劣化が深刻でない場合は、パテ補修で修繕できます。

費用としては、人件費や補修範囲などによって前後しますが、1箇所につき約1万円から補修可能です。

ただし、パテ補修では耐久性が低く、数年でまた劣化してしまいます。耐久性を高めるためには、パテ補修とあわせて外壁塗装をおこなうことが効果的です。外壁塗装をおこなうと塗装によって防水効果が戻り、耐久性も高まります。また、補修部分を目立たなくすることも可能です。

張り替え工事

張り替え工事は、傷んだ部分を新しいものに張り替えて補修する方法です。補修箇所の劣化が深刻な場合はパテ補修では対応できないため、張り替え工事をおこないます。

費用としては、素材によっても変動しますが、1枚のサイディングを張り替えるにあたって10万円前後から補修可能です。

外壁に起こる凍害は「張り替え工事」が効果的

外壁に凍害が起こった場合は、劣化症状が深刻でない場合でも、張り替え工事をおこなうのが効果的です。

パテ補修は費用も時間も掛かりませんが、割れた部分を埋める方法のため、既に入り込んでいた水分も閉じ込めてしまいます。そのため、すぐにまた凍害が発生する恐れがあります。

頻繁に再発する凍害に都度パテ補修をおこなうのであれば、1度張り替え工事をおこなった方が長期的に見ると節約になるので、おすすめです。

悩む場合は、業者に診断してもらってアドバイスをもらってみると良いでしょう。

まとめ

外壁に起こる凍害とは、壁材に吸水された水分が凍結と融解を繰り返すことで外壁が劣化していく現象です。主に、以下の3種類の劣化症状が起こります。

• ・ひび割れ
• ・スケーリング
• ・ポップアウト現象

凍害が起こると家の内部を守れなくなり、家全体に深刻な被害が出る恐れがあります。凍害が起こった場合は、以下の2つの方法ですぐに修繕しましょう。

• ・パテ補修
• ・張り替え工事

おすすめは、張り替え工事です。劣化状況や予算などに合わせて、最適な方法を選んでください。

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